入札参加資格審査申請について
入札参加資格審査(以下、入札といいます)申請とは、公共工事(国や自治体など
が発注する工事)を直接請負うとする場合に必要となる手続の一種です。
前提として「経審」を受けて有効な結果通知書があることが必要です。
※なお、維持管理、設計調査測量、物品といった入札もありますが、本ページは
建設工事の入札を前提に記載しています。
申請方法は、紙による申請と電子申請があり、現在は電子申請のほうが主流です。
入札に必要となる書類は、発注元の自治体等によって異なりますが、申請書に加え
て添付書類(納税証明書や履歴事項全部証明書など)が必要になります。
入札の申請を行い受理されると、役所側の審査を経て業種毎に「格付」をされ、
申請者の情報が入札参加資格者名簿に登載されます。
この「入札参加資格者名簿」に登載されて初めて入札に参加する権利を得たと言え
ます。
入札は、一度申請して参加資格を得ると有効期間は2年(例外あり)となります。
そのため、2年に一度申請することが必要であり、申請時期は埼玉県内の自治体・
組合の場合は11月~2月に設定されていることが多いです。
例えば、平成27・28年度の入札参加資格を得ようとした場合は、
申請時期:平成26年11月~27年 2月頃(自治体・組合によって異なる)
有効期間:平成27年 4月~29年 3月 ( 同上 )
その次、平成29・30年度の入札参加資格を得ようとした場合は、
申請時期:平成28年11月~29年 2月頃(自治体・組合によって異なる)
有効期間:平成29年 4月~31年 3月 ( 同上 )
となります。
また、自治体等によって異なりますが、有効期間2年間の途中に複数回の追加申請
受付が行われる場合もあります。
格付とは、入札の申請に対し役所側が審査した後に与える評価のようなものです。
埼玉県内の自治体等の場合、評価の良い方からA・B・C・Dとアルファベットで
区分することが多いです。
どのようにA・B・C・Dと区分しているかですが、500点〜600点はA という
ように各自治体等・各業種によって点数の範囲によって決まっています。
この点数は、経審のP点(客観点)を基本として、それに工事の実績や各種制度
への加入状況に応じた点数(主観点)を加えて算出します。
※経審のP点(客観点)のみで格付を行う自治体等もあります。
一般的には、格付は評価のよい区分ほど大きい金額の工事が入札にかかるので、
より良い評価を得たい(格付を上げたい)という業者様が多くなります。
(また、一概には言えませんが、同一区分の中でも点数が高い方が有利です)
格付を上げるには、基本的には経審のP点で高い点を取ることが必要です。
入札申請をした後の(客観点)の加点で格付が上がることもありますが、公共工事
の相当数の実績がない場合は大幅な加点は見込めません。
経審の段階で、財務内容・工事実績・技術者・保険等の各種制度の加入 といった
点をより充実させて高いP点(主観点)を取ったうえで、入札の段階の加点になる
各種制度への加入を(入札申請する自治体等の要求するものに合わせて)ご検討
していただくと良いかと思います。
※なお、業者様によっては、経営戦略の観点から格付をあえて上げないという選択
をする場合もあります。
大塚行政書士事務所では、経審のご依頼をいただいたお客様についてはご希望に
応じて、経審の「評点シミュレーション」及び入札の「格付シミュレーション」を
無料で作成して打合せをさせていただいております。
経審の申請前に、「評点シミュレーション」によってP点が何点になるか、「格付
シミュレーション」によってP点と入札の主観点を加算した格付はどれに区分されるかを入札申請先の自治体ごとに導き出します。
その上で、P点及び格付を上げるにはどうすればいいかを一緒にご検討させていただきます。
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例として、経審で管工事と塗装工事を申請する
入札で管工事と塗装工事を埼玉県と上尾市に申請する という場合、
各書類を確認・作成して、経審の「評点シミュレーション」を事前に
作成して、
「管工事は800点、塗装工事は750点になります」とお伝えします。
さらに、入札の客観点がどれぐらい加点されるかを各書類等で確認、
必要事項の聞き取りを行い、「格付シミュレーション」を作成して、
「この状態で申請すると次回の入札では、埼玉県では管工事はA、
塗装工事はBとなり、上尾市では管工事はB、塗装工事はBに
なります」とお伝えします。
この時点で、P点・格付を上げたい場合に対応できることがあるか、
次回の経審・入札の前にどういった対策が取れるかを一緒にご検討
して必要なアドバイスをさせていただきます。
※おことわり
上記の「評点シミュレーション」及び「格付シミュレーション」については、
日頃から調査・研究を重ねて正確性を維持するよう努めますが、申請後の
基準変更等によってやむを得ず実際の点数・格付とシミュレーションが一致
しない場合がございます。
正確性及び完全性を保証するものではありませんので、あらかじめご了承下
さい。
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